どうなる?どうする?
新型コロナワクチン接種。
第2回目の緊急事態宣言が当初予定の2月7日に解除されたのは栃木県のみ。残りの10都府県はさらに1ヶ月延長されました。
国内の感染者数は減少傾向にあるとはいえ、素人の目からも未だ十分に下がっているとは思えず、医療状況も依然厳しい状況です。
立春も過ぎ、暖かくなるにつれ早く新型コロナ禍も収まってほしいと願いますが、なかなか思い通りにはなりません。
春の訪れを待ちわびる一方、関心が高まるのが新型コロナワクチンの接種時期とその効果です。
政府は2月中旬を目標に医療従事者から接種を始め、次に感染した場合に重症化リスクの高い高齢者、基礎疾患のある人の順で接種を進めていくと発表しています。
糖尿病患者さんも重症化リスクが高いので、気になる新型コロナワクチンですが、ネットやメディアで様々な情報が飛び交っています。ワクチンへの不安を煽るような記事も見受けられますが、ここは自分できちんと判断できるよう正確な情報収集を心がけたいですね。
参考までにネット上で読むことのできる専門家の意見をいくつか拾ってみました。
まずは医療従事者からも定評のある国立国際医療研究センター・国際感染症センターの忽那賢志医師の記事。
「効果は? 安全性は? 新型コロナワクチンについて知っておきたいこと Q&Aで医師が解説」
気になるワクチンの安全性については、「どんなワクチンであっても100%安全なものはありません。というかむしろ、軽微なものも含めるとほとんどの人になんらかの副反応は起こるでしょう」と書いています。そして、効果については「ぱねえ効果」と。海外で接種が始まっているファイザー/ビオンテック社のワクチンとモデルナ社のワクチンの発症予防効果は臨床研究でそれぞれ95%と94.1%と高い数値を示しています。インフルエンザワクチンの一般的な予防効果は50%と言われているので、まさに「ぱねえ効果」です。
では、実際にワクチンを打った人はどのような体験をしたのでしょうか。ニューヨークのマウントサイナイ大学関連病院の内科に勤務している山田悠史医師は自身の接種経験をQ&A形式で記事にしています。
「新型コロナワクチンは安全か?【NY在住医師の接種レポート】」
山田さんは「ワクチン接種した後は、1日目から2日目に軽い左肩の肩こりのような違和感がありましたが、痛みとは呼べない程度」だったようです。有効性については「症状のある新型コロナウイルス感染症をとても高い確率で防ぐことができそうだ」と予防効果に期待し、「自分の家族や友人にも勧めたい」と書いています。
日本感染症学会は「COVID-19ワクチンに関する提言」を昨年末に発表しました。
その提言の最後にはこのようにまとめられています。
「ワクチンも他の薬剤と同様にゼロリスクはあり得ません。病気を予防するという利益と副反応のリスクを比較して、利益がリスクを大きく上回る場合に接種が推奨されます。国が奨めるから接種するというのではなく、国民一人一人がその利益とリスクを正しく評価して、接種するかどうかを自分で判断することが必要です」
新型コロナワクチンに関してはデマや誤情報以外にも、ワクチン接種を騙り、電話でお金や個人情報をだまし取ろうとする詐欺行為があるようです。市町村等が電話でお金や個人情報を求めることはないので、この点についても注意が必要です。
糖尿病、肥満、高血圧は新型コロナ重症化のリスクです。先の忽那さんは、「私は、医療従事者ですし、重症化リスクの高い『男性・高血圧・肥満』の三冠王ですので、たとえ泣くほど痛くても打ちますよ」とユーモアも込めて接種宣言しています。さあ、私たちはどうしましょう。個人個人の状況は違うので、一概に「こうしましょう」とは言えませんが、後悔をすることがないようにはしたいですね。
2021/02/07